中学入試と俳句

中学入試の国語では、漢字や語句の知識に関する問題や心情や因果関係の把握力や記述力を見るための読解問題に加えて、俳句の問題が出題されることがあります。知識問題であれば、学習塾において詰め込み教育を受けた度合いを判定するだけに終わってしまうことを嫌って出題する学校があるのです。それならば読解の記述問題を出せばよいと考える学校もありますが、記述問題は採点基準を公平化することが難しいです。中学入試では試験の翌日に合格発表をする学校も多数あり、国語以外の教科を担当する教員が採点に関わることも考えると、記述問題の割合が高すぎることは好ましくないのです。とはいえ、俳句にこめられた味わいを完全に理解することは、いくら鍛え抜かれたとはいえ小学生には非常に困難です。そこで、俳句に関する出題には一定のパターンがあります。まずは、韻律や修辞技法などを問う問題です。こうした問題は、知識を持っておくことに加えて、その場で適切な知識を活用する能力を見ることができます。単なる暗記以上の能力を判定できるため、中学入学後の成長力が相対的に高い生徒を獲得しやすくなります。ほかのパターンとしては、俳句の内容について記号で選択させる問題があります。この問題では、俳句の中に含まれる季語や情景描写を適切に理解することも必要ですが、何よりも大切なのは選択肢を比較して吟味することです。選択肢をパーツに分けて各パーツの正誤を丁寧に判定し、消去法で正解にたどり着く力が求められます。選択肢の読解力を測ることができるので、複数の能力を把握したい中学入試問題には適した問題形式です。